السلام عليكم
皆さんイスラム教の寺院といったら何を思い浮かべるでしょう?
玉ねぎ型のドームでしょうか?
それはディズニー映画「アラジン」の観すぎかもしれません。
※そもそも「アラジン」の舞台は中近東でなく中国です。
下の写真はエジプトに現存する最古のモスク、イブン・トゥールーンモスク(جامع أحمد بن طولون)を撮影したものです。ドーム的なものが見えますが、普段想像するイスラム寺院とは違った印象を受けるのではないでしょうか?
下の写真はどうでしょう+
これはトルコ イスタンブールのブルーモスクです。
幾つものドームが支えあい複雑な形状をしています。
いわゆるイスラム寺院のイメージといったらこんな感じかもしれません。
これは典型的な「オスマン様式」のモスクで、大きなドームがあって鉛筆のように尖がったミナレットが建っているのが特徴です。
代々木に東京ジャーミーというモスクがありますが、やはりオスマン様式で建てられています。
ちなみにインドのタージマハル。これもドームですがモスクではなく霊廟です。実はタージマハルの隣に小さなモスクがあります。
タージマハルと比べるとちょっと存在感が薄いかもしれません。
※ちなみに本来モスクは祈りの場なのであってお墓ではないので、モスクにお墓は作ってはいけないという話を読んだことがあるのですが、これは良いのでしょうか?
こちらはどうでしょう?世界で最も古いモスク。ウマイヤモスクです。
シリアのダマスクスにあります。もうこの姿は見られないかもしれませんね。
何だか西欧の教会のような趣ですが、もともとはキリスト教の教会だった建物を利用したものです。色々な形がありますね。
モスクに無くてはならないものはいくつかあります。
一つはミフラーブ。これはメッカの方角を示すものです。
ご存じの通り、イスラム教徒の方はメッカの方角を向いて礼拝します。これが人によってバラバラだといけないので、各モスクにはミフラーブというメッカの方向を表すものが作られています。
↓の写真の窪んでいるところです。
ミフラーブの右隣に階段状のものが見えますね。
これはミンバルといってイスラム教のお坊さんが説教をする場所です。
ただし、階段の一番上はかつてムハンマドが説教した場所ということで、
何段か下がったところで説教するらしいです。
↓の写真を見ると真ん中の建物の周りに広場があり、それをぐるっと回廊が囲んでいますね。これが最も基本的なモスクの建築スタイルです。
ちなみに写真の上の方向がメッカの方向です。
さてこのモスクの非常に特徴的なもの。
それはミナレットです。日本語では「尖塔」と書かれることもあります。
昔はこの上からアザーン(お祈りの時間を知らせる呼びかけ)をしていたのでしょう。
このミナレットの特徴は形状にあります。らせん状の形をしていますね。
らせん状のミナレットは世界で3つしかありません。
これがその一つです。
イラクのサッマッラーという場所にサッマッラーの大モスクがありますが、これに付随するマルウィヤ・ミナレットが最も有名だと思います。
イブン・トゥルーンモスクのミナレットは、このサッマッラーのミナレットを真似たものだと言われています。
もう一つらせん状のミナレットがあり、アブー・ドゥーリフモスクというところにあるらしいのですが、見つけられませんでした。
どこの国にあるのでしょうか?
トルコのモスクのミナレットはどれも鉛筆型で同じような感じですが、エジプトのものはらせん状のものの他にも色々な形状のものがありました。
そのうちにミナレットコレクションを記事にしたいくらいです。
まだ世界には訪れたいイスラム建築がいくつもあります。
はやくコロナが収まって旅行に行けるようになって欲しいものです。
※世界の寺院・モスクに興味がある方。↓の本はおすすめです。