アラビア語のアルファベット

السلام عليكم

アラビア語を学ぼうとする場合、最初に(あるいはずっと?)ぶつかるのが、アラビア語のアルファベットだと思います。

私がアラビア語を学ぼうと思ったきっかけも、エジプトの看板や駅・バスなど公共交通機関の表示等はほとんアラビア語なので、アラビア語が読めないと困るだろうと思ったことでした。(実際にはタクシーばかり使ったので、余り関係ありませんでしたが。。)

例えば冒頭に書いた「السلام عليكمذ(あなたがたのうえに平安がありますように)」という挨拶にしても、アラビア語を学んだことのない人から見たら、どこからどこまでが一つの文字なのかすら分かりませんね。

私のような全くの初学者が勉強するのはもちろん難しいわけですが、アラビア語圏の人たちだってこの言語を覚えるのは大変なんじゃないかなぁと思います。

トルコは、オスマン帝国時代はアラビア文字を使っていたようですが、ケマル・アタチュルクがトルコ共和国を建てた後、文字を西洋式のアルファベットに変えたことで識字率が上がったとも聞きますし(トルコ旅行時に意味は分からなくても読めたので結構助かりました)、やっぱりアラビア文字は難しいのではないかと思います。

例としてアラビア語のアルファベット「ا(アリフ)」を見てみましょう。この文字だけで3つの発音があります。

アラビア文字اَاِاُ
読み方

上の表の通りだと「ア」「イ」「ウ」しか母音が無いはずなのですが、実際に発音を聞くとどう考えても「エ」とか「オ」とか聞こえてくる場合があります。

例えば「あなた(男性)」という単語の場合

フスハーエジプシャンアンミーヤ
綴り أَنْتَإِنْتَ
読み方アンタエンタ(本来はインタ?)

同じ意味なのに何で読み方が違うんだ? というのもありますが、発音記号以外は綴りが同じなのに何で読み方が違う?しかも絶対「エ」って言ってるし(本来は「エ」の母音はないはず。。。)

読み方がの違いのほかに形も変わります。

「انا(私)」という単語。これは「ا」「ن」「ا」です。2文字に見えますが、「ا」は右側の文字と繋げて書くので「ن」「ا」がくっついているのです。「ن」も見た目が全然違いますね。点の数ぐらいしか共通点は見出せません。

「ا」に関してもっと言うと、「ل(ラーム)」と繋がると「لا」となります。もはや原型をとどめていません。これで「ラ」と読みます。単独だと「いいえ」という意味になります。

これがただの「لا」であればまだ良いのですが、「اِلْأُسْتَاذْ(その先生)」となると一瞬なんと読んだらよいのか分からなくなります。これは冠詞「اِلْ(英語でいうところのThe)」と「أُسْتَاذْ(先生)」がくっついているのです。
アラビア語にはこんなのがたくさんあります。

しかも普通はこの発音記号(文字の上とか下についている線とか〇とか)がついていないというのだから、一体どうやって読んでいるのだろうかと考えてしまいます。
単語ごと覚えているから発音記号なんてなくても、ササッと読めるのだろうか?

そういえばエジプト旅行のときに、帰路カイロ空港まで乗せてもらったタクシーの運転手さんは文字が読めていなかったらしいです。(私は気が付きませんでしたが。。確かに盛んに窓を開けて道を聞いていた。)アラビア語の標識が読めなかったのでしょう。

そんなこんなで歯ごたえありありのアラビア語ですが、エジプト以外にもアラビア語圏で行きたい国は沢山あるので、是非ともマスターしたいところです。
(それならエジプシャンアンミーヤでなくフスハーをやるべきだったようにも思いますが、そこはまぁ。。。)

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